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9/24 インドネシア映画祭
遅まきながらアップします。

インドネシア総領事館のご招待で下記開会式(24日)に行ってきました。

2016年インドネシアの映画祭
Festival Film Indonesia 2016

会期:   2016年9月24日(土)~25日(日)
      開会式 24日 12:00~
場所:  シネマート心斎橋
     (大阪市中央区西心斎橋1-6-14, ビッグステップ4階)
作品:  
1. "Aach, Aku Jatuh Cinta" (アッ、恋に落ちてしまった!)
    Garin Nugroho (ガリン・ヌグロホ)監督
2. "Tampan Tailor"(タンパン・テイラー)
    Guntur Soeharjanto(グントゥル・スハルヤント)監督
3. "Love you, Love you not"(ラブユー・ラブユーノット)
    Sridhar Jetty(スリダル・ジェティ)監督

開会式後の上映作品が1なのだが、これがガリン・ヌグロホの作品であることに気づいて驚く。いかにも海外映画祭受けしそうな作品ばかり作っているという印象があったので、ラブコメを作っているのは意外だった。

wiki pediaにすでに項目ができていたので、リンクを張っておく。
https://id.wikipedia.org/wiki/Aach..._Aku_Jatuh_Cinta

相変わらず私は、この人の作品がそれほど好きではない。今まで何作か見たけれど、登場人物の心の変化が掘り下げられなくて、あるいは私が分かるような掘り下げ方でなくて、どこか沿い遂げられないという感覚がある。が、彼は絵的に美しいシーンを切り取るのがうまいという気がする。たぶん、彼はその絵を作り出すのが主眼で、そのために、ストーリーや人物は存在するのではないかという気がする。
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10/8 アキさん追悼の会で踊る
事前告知ができなくて、すみません。次のイベントで踊りました。

バティックと芸術、そして思い出の中のアキさん
Batik, Seni & Mas Aki dalam kenangan


日時: 10/8(土)14:00-16:00
場所: 船場センタービル 3号館 B1
協力: 在大阪インドネシア総領事館、ITPC大阪・アキさんの友人一同


※アキさんは、かつて在大阪インドネシア総領事館に勤めておられましたが、今年6月に死去されました。このイベントは10/7-9に行われる『船場まつり』の一環として、故アキ・アディシャクティ氏の家族がオーナーを務めるギャラリー・バティック・ジャワの展示会場で行われました。

私が踊ったのは私自身の作品です。もともと、亡くなった人に手向ける作品として作ったもので、今回の趣旨に沿うと考えました。

タイトル: 妙寂 Asmaradana Eling-Eling
振付:   冨岡三智
音楽:   Martopangrawit
初演:   2001年、Sanggar Negeri Suket (インドネシア・ソロ)にて

アキさん2_萩原フミワティ

アキさん_萩原フミワティ

photos by 萩原フミワティさん
10/2 観月の夕べ 終了
公演は無事終了しました。ご来場下さいました皆様、有難うございます。今年は台風接近のせいか、10月に入ったにも関わらず、かなり蒸し暑い夜でした。翌日は雨になりましたが、お天気がもってほっとしています。公演の写真をご紹介します。

2016観月の夕べ


第8回ジャワ舞踊・影絵・ガムラン奉納公演
観月の夕べ

日時: 10月2日(日)午後6時~8時
場所: 岸城(きしき)神社 社殿前

     大阪府岸和田市岸城町11-30  
併催: 蛸地蔵商店街手作り市 午後2時~境内

出演…舞踊 
・ウィジャヤ・クスマ (坂口裕美子、櫻井有紀、西田有里)、
・大石麻未、岡戸香里、西岡美緒、
・冨岡三智

出演…ガムラン音楽 
・ハナジョス (ローフィット・イブラヒム、佐々木宏実)
・ビンタンララス (ハナジョス、近藤チャコ、西田有里、松田仁美、山下奈美、
            ミヤント、アナント・ウィチャクソノ)

出演…ダラン(影絵の語り・人形遣い)
・ローフィット・イブラヒム


主催■ ジャワ舞踊の会、ハナジョス
後援■ 岸和田市、岸和田市教育委員会、特定非営利活動法人ラヂオきしわだ、
      在大阪インドネシア共和国総領事館
協力■ 蛸地蔵商店街手作り市、フロントダッシュ(園田恵子)


●観月の夕べ2016_園田恵子
photo by 園田恵子さん


・ 岸城(きしき)神社宮司: 阪井正明様 ご挨拶
・ 岸和田市長: 信貴芳則様 ご挨拶
  だんじり祭りの試験曳きのため、法被姿のままでご来場くださいました。

・ 在大阪インドネシア共和国総領事館の総領事他皆様は、昼の予定地から少々遅れてのご来場となりました。


舞踊 「サリ・クスモ」
(ウィジャヤ・クスマ メンバー)
 
作品名は花の精髄の意味。ジョグジャカルタ様式の舞踊で、一番最初に学ぶ曲です。1976年、サスミント・マルドウォ振付。


舞踊 「ゴレッ・ランバンサリ」
(大石麻未、岡戸香里、西岡美緒)

ゴレッは、ジャワのジョグジャカルタ王家のハムンクブウォノⅦ世の時代(1877- 1920)に創られた女性舞踊のジャンルで、当初、宮廷内では女形によって踊られていました。ゴレッには「探し求める」という意味があり、舞踊では、人生の意味や理想を探し求めつつ、大人になってゆく時期の女性を描いています。

ゴレッには伴奏曲と振付の異なる数種類があります。「ランバンサリ」は伴奏曲の名前で、同じ曲でも時代を経るに従って、短いバージョンが作られてきました。今回上演するのはハメンクブウォノVII世当時の振付と言われ、時間も長いため、現在では上演される機会が少ないものです。古い作品のため動きはシンプルでゆったりとしていますが、この時代のゴレッにしかない、おっとりとした美しさがあります。咲き誇る花のような、幸福感に満ちた作品です。

●鈴木朋子14568924_545030249034499_134714083_n
photo by 鈴木朋子さん

 ― 休憩 ―

舞踊 「ガンビョン・ボンデット」
(冨岡三智)

ガンビョンは20世紀初頭にジャワのスラカルタ(通称ソロ)で発展した舞踊です。民間の豊穣祈願の舞踊に由来するため、結婚式でよく上演されます。現在では若い女性が複数で踊ることが多いのですが、本来のガンビョンは、一晩に一人の踊り手が太鼓の規則に合わせて、半ば即興的に踊り通すものでした。唯一の女性である踊り手は、男性楽師達のマドンナだったのでしょう。ガンビョンも昔の有名な踊り子の名前だと言われています。

ガンビョンの太鼓奏法は現在のガムラン音楽演奏の基本です。本来、どのような曲を使っても伴奏できますが、現在では決まった曲でしか上演されていません。今回は通常と違い、「ボンデット Gd. Bondhet Sl. nem」の曲を使い、独自のアレンジで上演します。

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photo by 鈴木朋子さん


影絵 ワヤン・クリ 「プラン・クンバン」
(ダラン: ローフィット・イブラヒム)

ワヤン・クリとは、水牛の皮で作られた影絵人形によって繰り広げられる影絵芝居のことです。ジャワでは、現在でも個人や団体の様々なお祝いごとの際に、ワヤン・クリが夜を徹して上演され、庶民の人気を得ています。ダランは、語りながら音楽に合図を出し、人形を遣うという、八面六臂の活躍をします。

今回は、勇者アルジュノと、チャキル率いる鬼軍団の戦いを上演します。目的地へ向かうアルジュノの行く手を邪魔しようと、森に棲む様々な鬼が登場します。鬼がみごとにアルジュノに倒されて行くシーンのことを「プラン・クンバン(花の戦い)」と言います。徹夜の上演の中でダランの人形さばきを楽しむシーンとなっています。

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photo by やまうちなみ さん


出演者プロフィール

※ISI=インドネシア国立芸術大学

ウィジャヤ・クスマ■ ジャワ舞踊サークル。2011年~活動。
大石麻未■ ISI ジョグジャカルタ校留学。
         2015年~ ジャワ舞踊教室うぃどさり主宰(香川県丸亀市) 
岡戸香里■ ISIスラカルタ校他留学・調査。名古屋在住。
西岡美緒■ ISI ジョグジャカルタ校留学。
         2011年~ジャワ舞踊サークル ウィジャヤ・クスマ講師。
冨岡三智■ ISIスラカルタ校に留学・調査。2004年~ジャワ舞踊の会主宰、
         インドネシアとの芸術交流を推進。
ハナジョス■ ISIジョグジャカルタ校卒業のローフィット・イブラヒムと同校に
      留学していた佐々木宏実によるジャワ芸能ユニット。2002年結成。
ビンタンララス■ 2012年~既存のグループの枠を超えて、ガムランとワヤン
         (影絵)の魅力を発信する活動を行う。
アナント・ウィチャクソノ■ ISIジョグジャカルタ校卒業。影絵人形遣い
2016.9水牛「香りの話」
高橋悠治氏のサイト『水牛』 に今月は「香りの話」を寄稿しました。
→ 「水牛のように 2016年10月」をクリック
→ 「香りの話」をクリック


香りの話

今回はジャワの儀礼で使われる香りの話。ジャワの宮廷では瞑想する時や儀礼が行われる時にお香を焚く。植木鉢大の素焼きの炭炉にいこった炭を何個も入れ、その上からラトゥスratus(練香)を振りかける。練香は日本の香道に使うような小さな粒ではなく、ピンポン玉くらいの大きさだ。それを指先でほぐして炭の上に振りかけると、煙が上がり、香りも立つ。ラトゥスをそのまま炭に置く人もいた気がする。煙が上がるということは、お香が燃えているということ。お香係の人は炭を団扇であおぎ続け、火力を落とさないようにする。お焼香をもっとワイルドに、盛大にした感じと言えるかもしれない。

それは祈りのためではあるけれど、辺り一面に香りが漂うので、空薫(そらだき)のような機能も持っている。空薫とは空間に香りを漂わせること。日本の香道では、いこした炭を灰にうずめて灰を熱くした後、その灰の上に練香や香木を載せて香りを立たせる。つまり、間接熱で香り成分を抽出する。お香を直接燃やすわけではないから、煙が立つことはない。

ラトゥスはバティック(ジャワ更紗)に香りを焚き染める時にも使う。私が王宮でお世話になった人は、両親も王宮で働いていて、その係だったという。日本では、香炉の周りに伏籠(ふせご)という名の、蒔絵の施されたような雅な道具を置き、その上に着物を置いて香を焚きしめるのだが、ジャワでは、闘鶏を入れておくサイズの竹籠(シントレンという芸能や、子供が大地に足を付ける儀式でも使う、能の道成寺の鐘くらいの大きさだと思う)を使い、その中に香炉というか炭炉を置き、籠にバティックを置いて焚き染める。

瞑想といえばムニャンmenyan(乳香)もよく使われる。私はラトゥスは王宮で分けてもらっていたけれど、ラトゥスやムニャンはパサール・クンバン(花市場)に行けば売っている。ムニャンも買って自分でも焚いてみたことがあるのだが、強い刺激臭があって私には使いこなせなかった。ちなみに、ジャワのガムラン音楽の曲で「ムニャン・コバル」という大曲がある。「乳香がくゆる」というような意味で、お供えとしての意味合いの強い曲だろうか…と思ったりする。

他に香るものと言えば、クンバン・スタマンkembang setaman。「花の園」という意味で、紅白のバラ、ジャスミン、カンティル、クノンゴなどの花を、花の部分だけ(茎は使わない)、バナナの葉っぱに盛ってお供えにする。また、バラの花びらを水に浮かべたお供えもそう呼ぶ。私が王宮の人に聞いたところでは、霊はただの水より香りの良い水を好むのだと言う。

ジャワの儀礼ではさまざまな香りが空間を満たしている。部屋の入口の隅にはクンバン・スタマンが置かれ、儀礼が滞りなく終わるよう、お香を焚いて祈る女性たちがいる。霊力のある柱などにも、特別に祈りが捧げられる。舞踊が奉納されれば(舞踊もまた供物の1つなのだ)、踊り手は髪にジャスミンの花で編んだ飾りをつけたり、裾を引き摺るように着付けたバティックの裾の中に紅白のバラの花びらを巻き込んだりする。踊って裾が蹴られるたびに散華のように花びらがこぼれ、香りが立つ。衣裳にも香りが焚き染められている…。こんな贅沢な香りの使い方は日本では見られない。
10/2 観月の夕べ公演
2016観月の夕べ

第8回ジャワ舞踊・影絵・ガムラン奉納公演
観月の夕べ

日時: 10月2日(日)午後6時~8時
場所: 岸和田市 岸城(きしき)神社 社殿前

料金: 入場無料 ・カンパ歓迎 
併催: 蛸地蔵商店街手作り市 午後2時~境内
     

――― プログラム ―――

舞踊 「サリ・クスモ」
(ウィジャヤ・クスマ メンバー)
 
作品名は花の精髄の意味。ジョグジャカルタ様式の舞踊で、一番最初に学ぶ曲です。1976年、サスミント・マルドウォ振付。

舞踊 「ゴレッ・ランバンサリ」
(大石麻未、岡戸香里、西岡美緒)

ゴレッは、ジョグジャカルタを代表する女性舞踊のジャンルです。人生の意味や理想を探し求めつつ、大人になってゆく時期の女性を描いています。今回は、ゴレッが作られたハムンクブウォノⅦ世の時代(1877-1920)の振付作品を3人で上演します。

 ― 休憩 ―

舞踊 「ガンビョン・ボンデット」
(冨岡三智)

ガンビョンはスラカルタ(通称ソロ)で発展した女性舞踊のジャンルです。豊穣祈願の舞踊に由来するため、結婚式でよく上演されます。今回は通常と違う「ボンデット」の曲を使い、独自のアレンジで上演します。

影絵 ワヤン・クリ 「プラン・クンバン」
(ダラン: ローフィット・イブラヒム)

ワヤン・クリとは水牛の皮で作られた影絵人形またその人形によって繰り広げられる影絵芝居のことで、ジャワでは現在でも夜を徹して上演されます。今回は、勇者アルジュノ対チャキル率いる鬼軍団の戦いを上演します。目的地へ向かうアルジュノを邪魔しようと様々な鬼が登場し見事にアルジュノに斃されて行くという、徹夜の上演の中でダラン(人形遣い)の人形さばきを楽しむシーンとなっています。

ガムラン音楽: ハナジョス、ビンタンララス

―――――――

会場: 岸和田市岸城町11-30 

交通: 南海本線・岸和田駅徒歩10分/蛸地蔵駅徒歩5分
     ※お車の方は岸和田城周辺の公共駐車場をご利用下さい。

主催・問合せ:
     ジャワ舞踊の会/ハナジョス(佐々木)

後援: 岸和田市、岸和田市教育委員会、在大阪インドネシア共和国
     総領事館、特定非営利活動法人ラヂオきしわだ 

協力: 蛸地蔵商店街手作り市
9/25インドネシア語講座
ビジネス実践インドネシア語講座
2016年9月25日(日)14:30~17:00
レストラン 五條 源兵衛 (奈良県五條市新町通り) にて
アクセス:JR和歌山線五条駅徒歩10分、無料駐車場有
     http://genbei.info/

今月のトピック:
①インスタントラーメンの日
②藤岡弘、仮面ライダー1号、インドネシアで歓迎
③月見バーガー

源兵衛特製の茶菓子付 

20160925 インドネシア語講座 富士のみのり
今月は、葡萄「富士のみのり」、茶、コーヒーでした。
水牛2016.8 ゴジラとオロチ
高橋悠治氏のサイト「水牛」の2016年9月号に「ゴジラとオロチ」を書きました。多忙と、パソコンが壊れかけ寸前というので、時間切れのネタになってしまいましたが、今公開中の「シン・ゴジラ」についてです。初代ゴジラの身長が古代~1950年代に至るまでの脅威のサイズだったんだなあという話です。りんくうタウンで「シン・ゴジラ」を見て、ゴジラが関西で上陸するならここだなあ~」と思ったことでした。で、紀州街道を北上し、大阪城に至ると。ちなみに、これは真田信繁(幸村)が九度山脱出したとされるルートの1つです。 

水牛』 
→ 水牛のように 「2016年9月」をクリック
→ 「ゴジラとオロチ」をクリック


ゴジラとオロチ

先月、関西のりんくうタウンで「シン・ゴジラ」を見る。巨大不明生物ということで、真っ先にヤマタノオロチが思い浮かぶ。実は、2008年に石見神楽とジャワ舞踊のコラボレーションをやったことがある(水牛2008年7月号)。神楽のオロチは当然等身大なのだけれど、古代の人はオロチのサイズをどれくらいに想像していたのだろう。

シン・ゴジラの身長は118.5mで、1階3mとして概算すると40階建くらいか。だが、初代ゴジラ(1954年)は50mと今の半分以下だったらしい。ちなみに、高さ制限のある奈良市内では最も高層の建物で46m(ホテル日航奈良)。1954年当時、首都圏でも50mのゴジラは巨大に見えたのだろう。ところで、古代の出雲大社は48mあったとされる。3本の太い柱を一組にした柱根が見つかっているから、現実味があるようだ。その当時に初代ゴジラサイズの建築を目指したとすれば、出雲政権は大和朝廷にとってゴジラなみの脅威だったに違いない。ヤマタノオロチもそれくらいのサイズだったろうか...。
水牛2016.8 ジャワの立ち居振る舞い
高橋悠治氏のサイト「水牛」の2016年8月号に「ジャワの立ち居振る舞い」を書きました。

水牛』 
→ 水牛のように 「2016年8月」をクリック
→ 「ジャワの立ち居振る舞い」をクリック



ジャワの立ち居振る舞い

時代劇などを見ていると、床に座る社会での立ち居振る舞いというのが気になる。というわけで、今回はジャワの伝統舞踊に見られる立ち居振る舞いについて。ここに書くのは、中部ジャワ(なお、文化的にはジャワ島の中部)、特にスラカルタ(ソロ)の王宮文化を背景に発展した振る舞いなので、同じジャワでも他地域では異なるかもしれない。伝統的な立ち居振る舞いは衣装と密接な関係があるので、最初に伝統衣装の着付について書いておく。ジャワの伝統衣装は男女とも下半身に一枚布のカイン(腰布)を巻くスタイルである。丈は踝(くるぶし)まである。男性は着物のように前身頃が二重になり、かつ下前にタックを取るので、大きく足を開いて座ることができる。一方、女性の方は布を一周半ぴったりと巻き付けるので、太腿をやや拘束された状態になり、普通の歩幅以上に足を開くことができない。

男性カインの巻き方  女性カインの巻き方
左: 男性のカインの巻き方       右:女性のカインの巻き方


舞踊では、男女とも正座としての胡坐(シロsila)と立膝(ジェンケンjengkeng)の2種類の座り方がある。胡坐の場合、男性は大きく足を開いて両足を交叉させず(重ねず)に座る。女性は着付がタイトなので、膝は肩幅にしか開くことができない。そのため、ふくらはぎで脚が交叉するような脚の組み方をする。この胡坐が正座であり、宮廷で家臣が控えて座っている時はこのように座る。立膝については舞踊以外の場面でも使うのかどうか分からない。少なくとも私は見たことがない。男女を問わず宮廷舞踊では、入場してくるとまず胡坐に座り、合掌してから立膝に座り直す。そして、舞踊が終わる時は立った姿勢から立膝に座り、合掌した後に胡坐座りをしてから、退場のために立ち上がる。

sila3.jpg jengkeng3.jpg
左: シロ sila                   右: ジェンケン jengkeng

●座る、立つ

ここから後は女性舞踊についてだけ述べる。立った姿勢から胡坐に座る場合、一般的には足を少し前後させて立ち、そのまま腰を下ろして蹲踞のような姿勢(ただし膝は閉じている)をいったん取り、それから手をついて足を交叉させてから床に腰を下ろす。けれど、私が自分の師匠(ジョコ女史)から習った座り方は違っていて、直立している時に足を先に交叉させ(足の位置は近い)、そのまま腰を下ろして床に座る。逆に胡坐から立つ場合、私の師匠はこの胡坐のまま両足首を引き付け(したがって、膝が上がる)、体重を少し体の前に移動させてお尻を浮かせ、そのまま立ち上がる。実は、ジャワで私の師匠のようなやり方で座ったり立ったりする人を今までに見たことがない。私が知る戦後(1950年~)生まれ以降の人たちは知らないようで、戦前(以前)にあった座り方なのかもしれないと感じている。ただ、ジャワでは見たことがないこの座り方だが、実は日本の時代劇――少なくとも大河ドラマ――では見るのである。ただし、男性だけだが(女性は胡坐座りをしないから)。現在放送中の『真田丸』でも、武士たちはまさに私の師匠のようにひょいと立ったり座ったりするので、それを見るととても懐かしく感じる…。

次に胡坐から立膝に座る場合。立膝座りの場合、立てるのは左膝で、右足は日本の正座のように折る。胡坐の状態から両足首を足の付け根に引き付け、その状態で体重をぐっと前に移動させて両膝を床につける。そして膝に体重を載せた後、交叉していた足をほどいて蹲踞のような姿勢(膝を閉じる)になり、立膝の姿勢になる。足裏が完全に床にくっついているのに、この立てた左膝頭の位置がとても低くて、右膝頭に近い人がいるが、それは足首が非常に柔らかい人だ。立膝から立ち上がる場合は、左足にそのまま重心をかけて立ち上がる。逆に立った姿勢から立膝に座る場合も、右足を少し後ろにひいて、そのまま腰を下ろして立膝の姿勢になる。

●歩く

王宮で王の前で踊る時は、踊り手は奥から登場する時は歩いて出てくるが、上演空間(儀礼空間)に上がる時から腰を落とし、ラク・ドドッ(laku dodok、座り歩きという意味)という歩き方で王の前に進み出る。男女問わず、この歩き方をする。これは王の前にずかずか立って歩いていくことが失礼であるからで、踊り手に限らず、他の宮廷儀礼でも儀礼空間では家臣たちはこのように歩く。この歩き方は日本の各種武術に見られる膝行と基本的に同じである。男性の場合は膝行のように大きく足を開くことができるが、上半身はもっと前傾して頭を下げ、王と視線が合わないようにする。女性の場合は膝が開かない着付なので、まるでうさぎ跳びのような姿勢で、小さい歩幅で前傾しながら前に進む。

歩き方はいわゆるナンバで、日本の伝統芸能や武術と同じである。現在の我々の日常的な歩き方では、腕を振り、体をひねりながら前進する。つまり、右足が前に出る時には左手が前に出ており、左足が前に出る時には右手が前に出る。しかし、ナンバでは腕を振らずに歩き、右足が前に出る時には右手が、左足が前に出る時には左手が前に出る。一般的にそういう説明がされるけれど、つまりは半身ずつ体をつかう歩き方だ。右足を出す時には右半身がついていき、左足を前に出す時には左半身がついていく歩き方である。
7/16 ジャワの伝統文化体験
次のワークショップで講師をしました。

催名: ジャワの伝統文化体験
     ~漢方ジャムゥからガムラン、衣装まで~

日時: 2016年7月16日(土) 14:00 Open 14:30-16:30
     第1部 ジャワの漢方 ジャムウ/講師 杉野好美
    第2部 ガムラン演奏と伝統衣装/講師 富岡三智
                          演奏 Tidak apa-apa
場所: 京都YWCA 
     京都市上京区室町通出水上ル近衛町44 本館ミニホール    
主催: 日本-インドネシア服飾文化協会 (J-ICCA) 
http://jicca-kansai.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-9c75.html


京都ジャムゥとバティック着付

主催者のサイトにもその状況が紹介されていますのでご覧ください。↓
http://jicca-kansai.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-d015.html

演奏者の方々と打ち合わせして、それぞれ様々なスタイルの衣装を着てもらい、その特徴を説明しました。宮廷の王女風、女官風、一般的な正装、田舎風、モダンでおしゃれ風…と。普通、伝統衣装の着付の説明で、今風のおしゃれについて説明する人はいないと思います。あるいはまた、本当の宮廷での着付を知っている人もほとんどいないと思います。衣裳解説と演奏を交互にしつつ、また、『チャピン・グヌン』という、ジャワではものすごくポピュラーな曲をやるときは、冒頭の独唱(ボウォと言います)に合わせて、即興で踊って見ました。実は、チャピンは農夫などが被る笠のことです。それを持って、適当な感じで踊ってみました。その後、ジャワの王宮で2000年に行われた王子の結婚式(私は取材で入りました)での様々な伝統衣装の写真をお見せしました。
以下、主催者様のサイト(上記リンク)より写真を引用しています。

伝統衣装紹介

伝統衣装紹介2
7/8 町田市立博物館にて踊る
以下の機会に踊りました。クローズドの招待イベントでしたので、告知しませんでした。すみません。

『インドネシア ファッション』展 内覧会
日時: 2016年7月8日(金)15:00~15:30
会場: 町田市立博物館(東京都町田市)

https://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/cul/museum/kikakutenji.html

◆出演
舞踊: 冨岡三智 
     "ON-YO"(2001年 Dedek Wahyudi作曲委嘱)より一部
詩朗誦: 松田仁美 

テープカットの後、踊る。小展示室から、松田さんのモチョパット詩(Dhandhanggula)の朗誦の先導で、舞いながら大展示室に移る。大展示室に入ったところで"ON-YO"(録音)のクマナの音が詩に被ってくる。詩がしばらくして終わり、クマナの音だけになった後、今度は男性ボーカルのブダヤン(斉唱)が入ってくる。最後は会場の真ん中で合掌して終わり、また松田さんの歌の先導で小展示室の方に退場してゆく、という演出にする。

◆衣装 表と裏より
20160708町田市立博物館  20160708町田市立博物館_衣装後ろ

◆終了後に。中央は展覧会監修の戸津正勝先生、左は松田さん。実は私所蔵のバティックと衣装も展示されており、マネキンに着せる都合上、私は先に衣装をに脱いでしまいました。松田さんは緑のクバヤ(上着)の下に、実は宮廷女官のようにdodot alit(バティック1枚で着付ける)を着ています。終了後、一部のお客様に脱いで見せておりました(笑)。
20160708町田市立博物館で戸津先生と






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