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Gelar社収録「スリンピ・ドゥンプル公開」Srimpi Dhempel
Gelar社(ジャカルタ)が製作した「スリンピ・ドゥンプル」(完全版)ドキュメントが公開されました。実は2011年に私が呼ばれて指導したもので(nara sumberとしてクレジットされています)、この時に同時に撮影した「スリンピ・スカルセ」は8年前に公開されています。

"Srimpi Dhempel"
https://www.youtube.com/watch?v=k6n-V2_wrZ0


"Srimpi Sukarsih"

https://www.youtube.com/watch?v=jks1ZAZkysY


その当時のブログ記事↓
「10/9 スリンピの収録」(2011.10.13記事)
http://javanesedance.blog69.fc2.com/blog-entry-497.html

3/11『幻視 in 堺』公演終了
公演『幻視 in 堺 ―南海からの贈り物―』(2023年3月11日、フェニーチェ堺・小ホール)はおかげさまを持ちまして無事終了いたしました。ご来場くださいました皆様を始め、ご声援・ご支援・御協力くださいました皆様に厚く御礼申し上げます。公演を振り返るようなエッセイなどもこれから書いていきますので、またお楽しみにお待ちください。

4/1公演写真を追加しました。

●集合写真
幻視in堺2023集合写真blog

●2曲目: ババル・ラヤル
blogババルラヤル

●3曲目前半: ガドゥン・ムラティ…祈りのパフォーマンス
blogガドゥンムラティ

●3曲目後半: ガドゥン・ムラティ…ワヤン
blogガドゥンムラティ_ワヤン

●「スリンピ・スカルセ」完全版
insta_blog_スリンピ

blogスリンピ

→フェイスブックのアルバムに上の写真も含め20数枚アップしています。
アルバム『2023.3.11 幻視 in 堺―南海からの贈り物―』 
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.10227897579680411&type=3
📌3/11『幻視 in 堺』公演のお知らせ・チケット申込
※2022.12.12~2023.3.15 トップ画面に掲載していました。

チケット予約はこちらから↓  
https://forms.gle/bKWcVwVcwLcMRsZ5A

※以下、画像をクリックすると拡大します。

2023ちらし表

2023ちらし裏


昨年度に引き続き今年度も堺市文化芸術活動応援補助金対象事業に選ばれ、3月11日にフェニーチェ堺・小ホール(大阪府堺市)で公演『幻視 in 堺―南海からの贈り物―』を行うことになりました。前回の堺公演とほぼ同じメンバーで、今年は別の宮廷舞踊スリンピ(完全版)を上演いたします。

前回は能舞台での公演ということで、世俗世界(民間舞踊ガンビョン)と天上世界(宮廷舞踊スリンピ)を描き、堺の港に流れ着いたワヤン人形から抜け出した男が街をうろうろするシーンを間狂言として挟み、能の構成を意識しました(→ 昨年の公演映像)。

今回はジャワ宮廷(スラカルタ王家)儀礼をテーマに、実際に宮廷で撮影されたドキュメント映像をガムラン音楽と一緒にご覧いただきます。タイトルに南海とあるのは、南海に棲む女神ラトゥ・キドゥルがジャワ王家の守護神であり、代々のジャワ全土を統べる王と結婚するという伝説があるからです。

実は、2月5日には、スラカルタ王家の先代当主パクブウォノXII世の長女ラトゥ・アリッ王女と、今回映像を上映するウィラヌガラ氏が実際に南海の女神が住まうパランクスモ海岸に足を運び、女神に本公演の無事と成功を祈念してくださいました。 → 写真

さらに、前回の堺公演に引き続き、インドネシア教育文化省の元・芸術局長にして、若き日には元スラカルタ王家舞踊家であったスリスティヨ・ティルトクスモ氏からの祝辞を賜っています。→ 祝辞訳文・原文 氏は
"この公演で上演される舞踊や音楽は数百年の歴史を持つインドネシアの無形文化遺産であり、曲の長さや振付においても時代の変化にさらされず保存されてきたという点で特筆すべきものです。さらに、宮廷芸術がその発祥の地から遠く離れた場所において、日本人とインドネシア人の直接交流から始まった文化外交として上演されることは評価に値します。必ずや、相互の理解と尊敬の念を高めるのに役立つことでしょう。"
と、祝辞で書いてくださっており、公演の意義を高く評価してくださっています。


幻視 in 堺 ―南海からの贈り物 ―
日時: 2023年3月11日(土) 15:00開演

     14:30開場、17:00頃終演予定
場所: フェニーチェ堺・小ホール
演出: 冨岡三智
主催: ジャワ舞踊の会(冨岡三智)

堺市文化芸術活動応援補助金対象事業
後援:在大阪インドネシア共和国総領事館

●公演プログラム
第1幕:
音楽「夜霧の私」(山崎晃男作曲): 静かな音がジャワへといざなう…

音楽「ババル・ラヤル Babar Layar」: 青銅打楽器の音色が力強く響く宮廷儀礼の曲

→ 実はこの映像(2007年ジャワでの私の主催宮廷舞踊公演)の冒頭の曲。これは終わり間近の部分。ぜひ、冒頭の静かな部分(シーンとした夜のしじまを彷彿とさせる)からだんだん激しくなっていく過程を聞いてほしい曲。

音楽「Gadhung Melati」: 柔らかい音色の楽器と歌から成る霊力のある曲
南海の女神からもたらされたものとされ、複数の部分から成るこの曲を全部通して上演する際には供物が必要とされます。今回、供物(菓子、花、お香)を用意します。※ナナン氏による影絵のシーンもあり!

※ 第1幕ではガムラン音楽を演奏しつつ、背景にウィラネガラ氏によるジャワのスラカルタ宮廷儀礼の映像を投影します。氏はスラカルタ王家の儀礼を多く取材しています。→ ウィラネガラ氏の映像作品

第2幕:
宮廷舞踊「スリンピ・スカルセ」完全版
実は、2011年に私はジャカルタの芸術プロダクションGELARが製作した「スリンピ・スカルセ」映像記録(インドネシア教育文化省助成)の監修・出演をしています。残念なことに、この時の映像には編集間違いがちょこちょこあり、そこは修正されずに公開されてしまっています。今度の公演では、この映像のような普通の伝統衣装ではなく、儀礼的な舞踊衣装で踊ります。→ 2011年映像  

●出演:  → 出演者写真、プロフィール
・スラカルタ王家の儀礼映像(第1部): Dr. IGP Wiranegara, M. Sn (ブディ・ルフール大学教員)
・ガムラン音楽: ダルマ・ブダヤ(山崎晃男、松田仁美、近藤チャコ、明日香郁子、松竹夏鈴、濱川普紀、Rizki Muhammad Said)、ハナジョス(Rofit Ibrahim、佐々木宏実)、岩本象一、西岡美緒、西田有里、Nanang Ananto Wicaksono、岸美咲
・ジャワ宮廷舞踊: 冨岡三智、岡戸香里、Anita Sary※、Jeny Triani※ 
  (※元スラカルタ王家舞踊家)

●舞台スタッフ
舞台監督: 美葉
音響: NEXT(櫻井清隆、松尾謙)
照明:
公演映像記録: 桜井誠文堂  
写真: 

●協力
・練習: 東山真奈美 
・クバヤ仕立て: 村岸紀子
・供物: バリバリインドネシア

●料金: 一般3000円、小学生~高校生1000円、小学生以下無料 (全席自由)
     
●アクセス:
フェニーチェ堺
堺市堺区翁橋町2-1-1 
南海高野線・堺東駅・西口より徒歩8分
南海本線・堺駅より南海バス12分、一条通バス停下車、徒歩すぐ
駐車場あり(有料)

チケット予約はこちらから↓
https://forms.gle/bKWcVwVcwLcMRsZ5A

・主催、問い合わせ: ジャワ舞踊の会
  srimpijavanesedance★gmail.com
  ★はアットマークに変更してください。
感想


















公演関連情報)ウィラネガラ氏の講演
私どもの3/11公演のため来日されるIGP ウィラヌガラ(Wiranegara)(ブディ・ルフール大学講師)氏の講演会が下記の通り3/13にあります。ご関心のある方、ご出席ください!

●桃山インドネシア研究会 2022年度第3回研究会
【タイトル】 
 「インドネシアにおけるドキュメンタリー映像制作」
 (報告はインドネシア語で、通訳あり)
【報告者】 
 IGP ウィラヌガラ(Wiranegara)
 (ブディ・ルフール大学講師)
【通訳】  
 冨岡三智(ジャワ舞踊の会)
【日時】  
 3月13日(月) 16:00~18:00
【会場】  
 桃山学院大学 図書館ホール(聖アンデレ館 3階)
 大阪府和泉市まなび野1-1、
【概要】
 2023年3月11日にフェニーチェ堺・小ホール(大阪府堺市)で開催される『幻視 in 堺―南海からの贈り物―』において上映されるドキュメント映像(王家の儀礼をテーマにスラカルタ宮廷で撮影)の制作者であるウィラネガラ氏を招いて、インドネシアにおけるドキュメンタリー制作の状況について報告していただきます。

●氏のプロフィール
ドキュメンタリー映像作家。バリ島生まれ。ジャカルタ芸術大学、インドネシアTVアカデミー、ブディ・ルフール大学などにおいて映像制作、ドキュメンタリー映像について教鞭をとるほか、全国的なドキュメンタリー映像のコンクールで審査員を務める。
2005年、スラカルタ王家先代当主パク・ブウォノXII世についてのドキュメンタリー作品 < https://youtu.be/Do0JBcKv8pk > の監督・映像でインドネシア・フィルム・フェスティバル最優秀映像賞受賞。

幻視 in ~というタイトル
この3月の公演、さらに一昨年の公演には『幻視 in ~』というタイトルをつけているのだけれど、実はこういう命名をしたのは、国営飛鳥歴史公園で上演した『幻視in飛鳥~万葉人の見たジャワの夢~』(1998年10月)が最初です。これは歴史公園が公募するイベントに採用されて行ったのですが、最初の留学から帰国した年で、まだ4人のスリンピを生演奏で上演するなどとは想像もできず、1人で録音を使って「スリンピ・アングリルムンドゥン」を舞ったのでした。

その次は和歌山県橋本市で実施した『幻視 in 紀の国~南海に響くジャワの音~』(2005年11月)。橋本市の狂言教室で学んでいる姉妹に間狂言を考えてもらい、私が宮廷舞踊風にとジャワの音楽家に委嘱した曲「ON-YO」と復曲された師匠の師匠の曲「スリパモソ」を舞った。

それから16年後に『幻視 in 堺―能舞台に舞うジャワの夢―』(2021年10月)、次いで『幻視 in 堺―南海からの贈り物―』(2023年3月)。随分と間が空いてしまったけれど、この間に本当の能舞台で舞うという夢と、スリンピを関西の友人たちと上演するという夢が実現した。
3/11『幻視 in 堺』公演 ナナン氏のワヤン
3/11『幻視 in 堺 ―南海からの贈り物―』公演 第1部3曲目の「ガドゥン・ムラティ」では、実はナナンさんによるワヤンのシーンがあります。

最近、『まよかげ』 (京都芸術センター)やP新人賞2022観客賞受賞で大活躍のナナンさんが古典曲に合わせて自在に操るワヤンもぜひお楽しみに!

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チケット予約はこちらから↓  
https://forms.gle/bKWcVwVcwLcMRsZ5A
3/11『幻視 in 堺公演』 夜霧の私
『幻視 in 堺-南海からの贈り物―』公演で序曲として最初に演奏する「夜霧の私」(最初の5分ほどを演奏します)は現代曲ですが、シーンとしたジャワの夜の静寂に導いてくれるような感じの曲です。ジャワで一般的に儀礼の最初に演奏される曲よりも、ジャワの世界にいざなってくれるような気がしてこの曲を選びました。この後に演奏する「ババル・ラヤル」と「ガドゥン・ムラティ」という重い曲とも喧嘩しないです。

作曲者は、今回の公演に出演するガムラン音楽団体:ダルマブダヤの代表:山崎晃男(写真)氏で、2004年、ジャワ舞踊と舞踏の共演のため作曲されました。ダルマブダヤには私も1987年~1996年留学まで在籍していましたが、関西で・ジャワ・ガムラン草分けの団体です。
ダルマブダヤ山崎

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3/11公演 映像作家ウィラネガラ氏
第1幕ではガムラン音楽を演奏しつつ、背後の幕にジャワのスラカルタ王家の儀礼の映像を映します。この映像をウィラネガラ氏に委嘱しています。氏はスラカルタ王家の先代当主:パク・ブウォノXII世(1945~2004在位)のドキュメンタリー映像『PAKU BUWONO XII - Berjuang Untuk Sebuah Eksistensi 』を監督されています。 2月5日にはパク・ブウォノXII世の王女と共に、南海の女王に祈りを捧げにパランクスモ海岸まで赴いてくださいました。

https://www.youtube.com/watch?v=Do0JBcKv8pk


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2/8ホール打ち合わせ
2月8日(水)18:00~、『幻視 in 堺―南海からの贈り物―』(3/11、フェニーチェ堺・小ホール)の本番約1か月前に行われる打ち合わせ。私、舞台監督、音響、照明、映像記録、の担当者が来て、ホールのスタッフと顔を合わせる。