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水牛1月号
今月の「水牛」の「水牛のように」コーナーでは「チャンディより謹賀新年」を書いています。

本文を以下にアップしました。(2012.4.2)




チャンディより謹賀新年

2011年大晦日から2012年元旦にかけて、中部ジャワのソロ市郊外にあるチャンディ(ヒンズー遺跡)・スクーで「スラウン・スニ・チャンディ」という催しがある。この遺跡はマヤのピラミッドみたいな形をしていることで有名で、旅行ガイドブックには必ず載っている。ラウ山というジャワの霊峰の麓にあり、近くにチャンディ・チェトなど他にもいくつかの遺跡がある。ソロを拠点に瞑想的なダンスで後身の舞踊家に大きな影響を与え、ヨーロッパにも弟子がたくさんいるというプラプト氏が毎年この寺院でやっている催しで、今年は例年より規模が大きいと、地元のタブロイド新聞には出ていた。私はこれに出演するため、30日からソロに来ている。

かねがねチャンディで踊りたいという希望があったので、出演依頼がきた時に9月に初演した自作の話をしたら、チャンディにふさわしい雰囲気だと向こうも乗り気になる。で、30日、ソロに着いて衣装を借りに行ったら、観光文化省(おっと、今は改称して観光・創造経済省)の人たちと鉢合わせ。芸術局長がこの催しに出席するとは聞いていたが、信仰局長も入れて6,7人くらいの大所帯で来て、しかも皆ちゃんとジャワの正装をするらしい。そんな大層なイベントだったのか…。

にしても、私が今回踊る曲は9月に信仰局長も見ていて、しかも、曲こそ違え、同じ衣装を着て私が5月にトゥガルで踊った時も、局長は見ているのだった。「また、この衣装か」と思われたらどうしよう。実は、私が出演した昨年5月、9月、そして今回の催しは、いずれもクジャウィン(ジャワ神秘主義)信仰の人達が主催するという共通点がある。だから、信仰局長といつも会ってしまうのだ。ジャワの芸術関係者ばかり見ている目にはクジャウィンは珍しくもないように思えるが、インドネシア全体では少数派で、多数派のイスラム教徒からは受け入れられにくい存在らしく、国の信仰局や芸術局としてクジャウィンの活動をバックアップしたいというところらしい。

というわけで、今年の正月はチャンディで迎えることになりそうです。本年もよろしくお願いいたします。